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保土ケ谷区自立支援協議会 相談支援部会 研修報告
2024年12月20日 相談支援専門員初任者研修 インターバル実習
「保土ケ谷区の地域資源を知る」

2025/02/26

「あと一歩の支援」が届かないもどかしさ――。

相談の現場では、利用者の困りごとを把握していても、必要なサポートに結びつかない場面があります。原因は、地域資源そのものを知らなかったり、どう“つなぐ”かのアイデアが不足しているからかもしれません。今回の研修会では、そうした課題意識をもとに「保土ケ谷区の地域資源」について各事業所から話を伺いました。その中で改めて見えてきたのは、「相談支援専門員は、地域を動かす仕掛け人になり得る」ということでした。

◆宝の地図を描こう!地域資源とのステキな出会い方

「地域資源は街の中に隠れている」とよく言われますが、実際には“お宝”どころか地図すらない場合も多いものです。なぜなら、資源はただ探すだけでなく、つながりや工夫によって初めて“形”になるからです。

たとえば「子ども食堂」。一見すると子どもの食事支援だけに思えますが、高齢者の居場所や生活困窮者の見守りの場にも活用されています。こうした組み合わせはまるでレゴパーツのようで、ひと手間加えるだけで、何倍も大きな可能性が生まれます。

地域資源はレゴパーツ――自在に組み替えるのは、あなた次第!

◆ 意外な組み合わせが生む、新しい支援

グループワーク中に「この地域には○○が足りない」という声が上がりました。もちろん、全く新しい仕組みをゼロから作るのもひとつの手!ただそれよりも既存の資源を“掛け合わせて”活かすほうが、スピードも実効性も高い場合があります!

実際、ある地域では「移動販売」と「高齢者の見守り」を組み合わせることで、買い物支援と孤立防止を同時に実現していました。「資源が少ないからどう増やすか」ではなく「今ある資源をどう活かすか」と発想を転換する――これこそ相談支援専門員の腕の見せどころです!!

ちなみに、保土ケ谷区自立支援協議会のスローガンは「知る・伝える・つながる・広げる」。まるでマーケティングの標語のようですが、確かに私たちは地域の"トレンドハンター"。新しい価値を見つけ、つなぎ、広げていく――それは、相談支援の本質そのものかもしれません。

◆ 地域の名探偵、出動せよ!!

地域資源は意外なほど、身近な場所に点在しています。ただ、何もしなければ埋もれたままです。まるでポケモンGOのように歩き回って初めて“隠れキャラ”を見つけられるように、私たちも足を使い、人とのつながりを頼りに“資源の宝の地図”を描いていく必要があります。

相談支援専門員は、いわば地域の名探偵。バラバラの情報をつなぎ合わせ、最適な支援ルートを浮かび上がらせるのが仕事です。商店街や町内会、趣味サークル、企業のボランティアなど、どこに“使える”要素が眠っているか?は観察力と想像力次第。

新人の方が「地域資源マップを図鑑みたいに作れたら、最高ですよね」と言われていましたが、その“図鑑を埋める”探究心こそ専門職としての強みになるのではないでしょうか。

◆ 支援の糸を紡いで、未来を織る

今回の研修で一番強く感じたのは、相談支援専門員がただの“案内人”ではなく、資源を集めて編集し、新しい仕組みを創造する“影のプロデューサー”でもあるということです。

使われていない資源は驚くほど多く、宝の持ち腐れになっているケースもあります。でも私たちが"料理人"として手を加えれば、どうでしょう?別の資源と掛け合わせ、利用者のニーズという"レシピ"に合わせて調理することで、支援はより面白く、効果的な一品となるハズです。

大切なのは、“点”として存在する資源を“面”に広げ、最後には大きな絵を完成させる視点です。こうした“編集”の視点こそ、相談支援専門員ならではの役割だと思います。

◆地域課題で未来を創る

地域資源は、誰かが気づき、働きかけ、工夫するからこそ初めて支援として花開きます。ベテランも新人も、互いの知見を掛け合わせながら『あと一歩の支援』を『確かな一歩』へと変えていく。おいしい料理のレシピを共有し、“図鑑”を埋め、“レアアイテム”を回収していく…。

――そんな『地域の新しい物語』を一緒に創りあげていきましょう!!

横浜市保土ケ谷区生活支援センター 遠藤

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